重要感を持たせる

今日のまとめ
「重要感を持たせる」
基本的な考え方
相手によって態度を絶対に変えない

私がとても大切にしている価値感の1つは、

相手によって態度を変えない

です。これまで関わってきた人で、私が心から尊敬できる人は例外なく相手によって態度を変えませんでした。そして私自身も心からそうありたい。「重要感を持たせる」が人を動かすで冒頭に紹介される「人を動かす三原則」の2つ目として紹介されています。「重要感を持たせる」というと、具体的にどうして良いか分からないかもしれませんが、それが分からない人は、自分が考えられうる限り一番尊敬する人とか、偉いとか、目上だと思うような人にどのように関わるかを想像したら良いと思います。そして誰に対しても、そのように接すれば良い。相手が子どもでも、年下でも、部下でも。こちらがお金を払っている相手だとしてもです。

「お客様は神様です」という言葉が昭和の時代に流行り、私の世代は知っていると思いますが、これが多くの日本人に極めて間違った価値感を植え付けてしまったと思います。

本当にかっこいい人は、自分が客の立場でも丁寧に接します。給料を払っている従業員に対しても丁寧に接するし、部下に対しても丁寧に接します。なお、今は、そのように振る舞っていない(以前の私なら尊敬できないとか、かっこ悪いと感じてた)人に対してもフラットに関わるようにしています。

歌手の松田聖子さんのエピソードで、飛行機のファーストクラスにスタッフの方と乗っている時、キャビンアテンダントの方がお茶を入れるたびにスタッフの方との話をやめて、体を向けて、目をみて、頭を下げてお礼をしていたそうです。

私は26歳でアメリカに来て、幸運にも当時の日本オラクルの社長と2人でゴルフをさせていただくことが頻繁にありました。本当に偉い人なのに、全然偉そうにしないのです。毎月必ず開いていた全体会議の場で、「多少仕入れ値が高くなっても昔から付き合ってくれていた取引先を大切にする」。そんな優しさを持っている社長でした。人の心を動かすのはそんな優しさを持った人なのだと私は思います。まさしく「心が強くて優しいリーダー」だと思います。

過去数年で私自身が褒めてもらって一番うれしかったことが、以前高校生向けにセミナーをしたときに生徒さんに言ってもらった言葉です。「小野さんは偉そうにしない。」「私たちの言葉を真剣に聞いてくれて、「だめな質問や考えなんてない。みんなが考えたことが正解だよ」って言ってくれる」と。本当にそうありたいし、純粋に真剣に高校生の話を聞きたいし、そんな大人が本当にかっこいいと私は思っているので、どんな褒め言葉よりも嬉しくて、思い出すだけでも嬉し泣きをしてしまいます笑

「人を動かす」に書いてあることって、簡単そうで実行するのが難しいかもしれませんが、

自分ならどうされたら嬉しいか?
どんな人が本当にかっこいいと思うか?

こんな問いと真剣に向き合い、言語化してみる。そして、そんな在り方でいられるように日々振り返り、自分の在り方に浸透させる。そうすれば、気がつけば、普通に振る舞っているだけで相手に重要感を持たせられる人になると私は思います。そして、そのように振る舞っていれば、結局自分のことも重要に扱ってくれる人が周りに増えていきます。

“重要感を持たせる” への1件の返信

  1. 小野さんご無沙汰してます。
    この本はビジネススクールの卒業目前の課題図書でもあり、考えさせられることが多かったです。中でも犬を対比にあげて、「先に相手を慕うから慕われる」という本質は今も意識に残ってます。
    好奇心を忘れず偏見を正す心がけは、自分自身にも子育てにも大事にしようと思いました。
    ありがとうございました。

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