
エーリッヒ・フロム (著), 鈴木晶 (翻訳)https://amzn.to/2K6lGet
今日のポイント 自分を愛しているレベル以上に 他者を愛することはできない 幸せになるため決断することは唯一つ 「自分を100%肯定し愛する」と決めること。
この「愛するということ」は「無条件の愛」についてより深く知りたいと思っていた2019年の年末に見つけて読みました。「自己愛」という節で紹介されていた一節(マイスター・エックハルトの言葉ですが)を以下に紹介します。
もし自分自身を愛するならば、すべての人間を自分と同じように愛している。他人を自分自身よりも愛さないならば、ほんとうの意味で自分自身を愛することはできない。自分を含め、あらゆる人を等しく愛するならば、彼らを一人の人として愛しているのであり、その人は神であると同時に人間である。したがって、自分を愛し、同時に他のすべての人を等しく愛する人は、偉大で、正しい
愛するということ エーリッヒ・フロム (著), 鈴木晶 (翻訳)
この一節が私はこの本でもっとも重要なところだと思いました。
「自分を愛し、同時に他のすべての人を等しく愛する人は、偉大で、正しい」
世界を俯瞰してみる。時間軸でも過去や未来を自在に行き来することを想像してみる。誰もが生まれたときは赤ちゃんで、良いも悪いもない。誰が見たって愛おしい、愛すべき存在。
生まれた後、様々な家庭環境で育ち、中には家庭すらない場所で育った人もいる。育ちながら色々な人と接し、外界に触れ、情報に触れていきながら、様々な価値感が培われ、人格が形成されていきます。
2020年時点で約77億人の人が世界に住み、みんな違った環境で生まれ育ち、成長しています。
そう世界を俯瞰した時に、自分が今の自分であることは偶然で、もし自分が世界の別の誰かとして生まれていたとしたら、きっと今、その人のように振る舞っているのではないでしょうか。
自分という体を離れて、例えば「月」になる。「月」から地球を眺めた時、77億人の人類や、その他無数の動植物が生きています。そんな立場から俯瞰したら、どの人も動植物も、みんなそれぞれの立場で一生懸命生きているのが見えてきて、全てを等しく愛することができるのではないでしょうか。
苦しい時や悩む時、「月」になってみる。そんな自分を俯瞰して、「どうしたの?」「何かあったの?」って聞いてあげる。自分を労り、愛してあげる。そんな優しい姿勢で自分にも他者にも等しく愛を持って関わってあげれば、全ての人間関係は素晴らしい方向に進むと私は思うのです。