今日のポイント
不快な感情(怒り、嫉妬、妬みなど)はダメなものではありません。不快な感情が問題になるのは、その結果引き起こされる行動や言動、あるいは表情、仕草などが他者や自分に与える悪影響です。誰もが一時の不快な感情から後悔するような行動・言動をしてしまったことがあるのではないでしょうか。もちろん私もあります。
ではどうしたら良いのか?
不快な感情が浮かんだ時、反応してしまう前に一呼吸起き、「今どんなセルフトークが浮かんでいるだろう?」と考える。例えば、何か酷く傷つけられるようなことを言われた時、
「この人は、なんでこんな酷いことを言うのだろう?」
というセルフトークが浮かんでいるかもしれません。その結果自分の脳は、例えば相手がいかに悪人か、なぜ酷いことを言う人なのかを探そうとします。これでは状況は悪化する一方です。
そんなセルフトークを、望ましい結果、自分を成長させてくれるような結果、あるいは相手との関係を良くするような結果に結びつくように書き換える。これが、セルフトーク・マネジメントの考え方です。
感情のコントロールについては実に様々な考え方があります。どれか一つがベストというものではなく、たくさんの仕方を知った上で、色々ためし、自分にもっとも合う方法を見つけていくと良いと思います。セルフトークマネジメントの考え方は私自身実践し、全てのクライアントに推奨し、成果があがっている方法です。
参考:鈴木義幸著「セルフトーク・マネジメントのすすめ」
皆さんは不快なことに悩まされていたりしますか。もしかしたらエントリーを読んでくださっている人は「悩み」とか「夢を叶える」「感情」などのキーワードでたどり着いたのかもしれません。コーチングをしてクライアントの話を聞いていたり、様々な場面で話を聞いていると、非常に多くのケースで行き着く問いは、
いかにして感情をコントロールし、望ましい行動に結びつけるか。
であることが実に多いです。これは逆を返すと、
感情をコントロールできなかった結果、
後から振り返ると後悔してしまうような行動や言動をしてしまった。
というケースです。どんな人でもこのようなことは過去に何度もあるのではないでしょうか。もちろん私もあります。
セルフトーク・マネジメントの考え方は、上記の問いに対する答えの一つになります。
考え方はこうです。人の「反応」は以下のような流れで起きます。
「刺激」–>「自分が持っている価値感などのフィルター」–>「セルフトーク」–>「感情」–>「反応」
です。つまり、自分になんらかの外部からの「刺激」があった時、人はそれを自分なりの受け止め方で受け止めます。本能的に反応している時もあれば、過去に培ってきた様々な価値感のフィルターを通して見るのです。
例えば、私は日本にたまに帰って感じる不快な気持ちは、
「歩きスマホをしている人とぶつかりそうになった時。」
前から歩きスマホをしている人が近寄ってくるという「刺激」に対して、
「歩きスマホはするべきではない。周りの人に配慮し、誰に対しても優しくあるべきだ。」という価値感のフィルターでその刺激を受け止めた結果、残念な気持ちになります。
ただ、私はこの時のセルフトークを「誰もが同じ価値感を持っているわけではない。みんないろんな事情を抱えて生きている。そんな中自分はどんな感情でいたいのだろう?」なんて感じに書きかえるようにしました。
全ての人がその人なりのベストを尽くして生きている。
悪いと知っていてもやってしまうことだってある。
むしろ問題になるのは、正義を振りかざして相手を攻撃してしまうことだと私は思います。
「いかにして感情をコントロールし、望ましい行動に結びつけるか。」
その答えの一つとして、セルフトーク・マネジメントの考え方を適用する。
そうすると、実は
不快な感情を感じられることは
「成長のチャンス」
「自己理解を深めるチャンス」
と捉えることもできるのです。
『あ!今、不快な感情になっている。自分の価値観を知るチャンス。セルフトークを自分を成長させたり、他者との良好な関係を作れるように書き換えるきっかけを与えてもらえた!』
そんな風に捉えることができるようになります。
こうなってしまえば、もう不快な感情はチャンス!と捉えられるようになるのです。
というわけで、セルフトーク・マネジメントのすすめ(鈴木義幸著)はとってもおすすめの一冊です。